お葬式や通夜に持参する香典は「薄墨」で書くのが一般的ですよね。
でも、1周忌以降の法事の香典は、薄墨で書くのでしょうか。中袋の住所や金額、氏名なども薄墨でかくとなると、結構大変です。
かといって、香典を出すときに失礼にあたってもまずいですよね。
そこで今回は、法事に持参する香典袋の表書きの氏名は薄墨でかくべきかを紹介します。中袋の取り扱いについても紹介していますので、不安い感じるならチェックしてみてくださいね。
法事の香典は薄墨で書く?
お葬式やお通夜は「突然の不幸」ですよね。あらかじめ、どなたかが亡くなることを予想していたのでは?と思わせる行動は慎むべき、と「マナー上」は言われています。
香典を薄墨で書く意味としては
- ・薄墨で突然の悲しみを表す
- ・文字をかくとき硯で墨をすっていたので、取り急ぎかけつけたという意味
2つの意味がありますよ。昔は、濃い墨にするのに時間がかかったので、その名残ですね。
そこから考えると現代では
・「告別式」「お葬式」「お通夜」「初七日」は、薄墨
・それ以降の四十九日以降の法要は薄墨でなくてもOK
と考える人が多いようです。
これは、初七日は葬式と一緒に行うことが多いため「突然の不幸」ととらえ、一周忌、三周忌などはあらかじめ日程がわかっているので準備しておく方が失礼にあたらいのでは?という基準です。
ただ、最近は、「御香典」「御仏前」など表書きが印刷されている短冊がセットになっている香典袋が多いです。
すでに印刷の表書きの文字は真っ黒なので(^_^; 名前だけ薄墨にするのも、おかしいといえばおかしいですよねー。それくらい昔ほど、「法事」に関しては、マナーにこだわる方が少なくなってきているのでしょうね。
一方で、「弔事」「仏事」はすべて「薄墨」と考える方もいらっしゃいます。このあたりは地域や年代によっても考え方が違うので、もし、自分より先輩か、年配の方で聞ける方がいるなら、確認をしておくと安心だと思います。
お彼岸・初盆の香典は?
ちなみに、毎年あるお彼岸や、初盆などの香典は薄墨でなくてもOK。あらかじめ日程がわかっている場合は、「墨」と考えても良さそうです。
香典の薄墨?内袋の住所や金額も?氏名は?
香典袋には「中袋」がついていますよね。中袋の書き方も迷う方が多いです。
マナー的なことにこだわるなら、表書き(御香典や名前)とそろえるのがベター。表が薄墨なら、中袋も薄墨。表が墨なら、中も墨で書くのがのぞましい、と言われています。
でも、実際は
- ・筆で住所など細かい文字は書きにくい
- ・受け取った側も文字が筆だと読みにくい
- ・すでに中袋に「住所」「氏名」など書く場所が用意されていて筆でかけない
など、いろいろと問題もでてきます。なので、実際は「ボールペン」や「万年筆」で書いてる人が大多数ですよ。実用性重視、といった考え方が主流になってきています。
ただ、文房具にも「格」があり、筆は筆記の中でも上位にあたります。もし、目上の方や取引先など、格式を重視するお相手なら、細筆などで中袋をかいた方がいいかもです。
このあたりは、お相手によって臨機応変に対応なさってくださいね。
通常の親戚づきあい程度なら、「誰が」「いくらいれたか」を、わかりやすく書くことのほうが大切です。
香典の中袋なしの場合はどうする?
香典袋で「中袋なし」の場合は、裏面に「金額」や「氏名」を書きます。裏の場合は、表とそろえて「筆で書く」という人が多かったです。
さすがに、表裏で筆記具を変えるのは不自然という意見が多かったです。
表を薄墨で書いたなら、裏も薄墨の筆で。表を墨で書いたなら、裏も濃墨の筆で書いてくださいねー。
ただし、金額の欄が印刷されている香典袋がありますよね。縦だったり、横だったり、枠があったり。とても筆でかけない、という時もありますよね。その場合は、サインペンや細筆をつかって「見た目同じ」になるように、工夫をされていますよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
香典袋に文字を書くとき、昔は筆でかいていました。それが、筆のようなペン「筆ペン」が主流になり、最近は「にじみにくい」という筆ペンのようなサインペンも発売されています。
筆の太さが細いものなど、書きやすい文具が販売されていますので、自宅に1本あるといざというときに安心かもしれませんね。
参考になれば幸いです。
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