祝儀袋の中袋の書き方を迷っている方へ。ボールペンやペンでもマナー的に失礼ではないかを解説しています。
中袋の金額を横書きに書きたい時やマンションなどの長い住所の場合など。
迷っている方は是非チェックしてみてくださいね。
祝儀袋の中袋はボールペンはNG?
お祝いの祝儀袋の中にある「中袋(内袋)」に使うペンですが
- 毛筆ペン
- ボールペン
- サインペン
- マジック
など、さまざまな意見があります。一般的なマナー的には「毛筆ペン」がベストですが、状況によってはボールペンでもOKですよ。
ボールペンでもOKなのは
- ・お祝いの金額が少額
- ・贈る相手がマナーに厳しくない時
だと大丈夫なようです。ただし失礼があってはいけないので、重要な部分のマナーをおさえ、臨機応変に対応してくださいね。
まず、筆記用具には「ランク(格)」があることを知っておきましょう。ランク順としては以下の通り。
- 毛筆(筆ペン)
- 万年筆
- ボールペン
- フェルトペン(サインペン・マジックなど)
- 鉛筆
得にお祝い事の文字は「大きく太く濃く」が好まれます。そのため文字は「筆ペン」が望ましいのですよ。
↓こういったタイプの祝儀袋が昔からあるタイプです。何も印刷されていません。毛筆ペンで記入しやすいです。
↓見本の書き方です。
ボールペンでOkなのは、こういった白紙の中袋ではなく「すでに中袋に記入欄が印刷されている」場合です。商品によっては、「金額」「住所」などを記入する欄が用意されています。実用性を重視した結果、販売されるようになった商品です。
スペース上、毛筆ペンで書きにくいなら「ボールペン」でも問題ないですよー。書けるなら毛筆の細筆でチャレンジしてみてください。
ここは賛否両論ですが「格」より「実用性」「見栄え」を重視する傾向が強くなっています。
私が学生の頃は、ビジネス文書の表書き(相手の名前)を書くときは、「格」から考えて「万年筆かボールペン」と教わりました。でも現状は「封筒と文字とのバランス」でボールペンよりもサインペンで書くことを好む人も多いようです。
筆記用具の格よりも「見た目」「バランス」「書きやすさ」を重視する時代になったのかなーと感じます。臨機応変に(^^♪
ただしボールペンでOKとはいっても、
- ・金額が十万を超えるなど高額のお祝いの場合
- ・年配の目上の型でマナーを気にする方
なら、マナーを重視して毛筆ペンで書いたほうがいいかもしれません。
もし、すでに購入した祝儀袋があって、毛筆ペンで書きにくいのなら
- ・内袋自体を何にも書いていない中袋と取り替え毛筆ペンで書く
- ・「半紙やコピー用紙」でお金をつつみ、毛筆ペンで正式に書き直す
などしたほうが無難です。折角のお祝い事なので、贈る側も贈られる側も気持ちよくやり取りができるような書き方にしてくださいね(^^♪
祝儀袋の金額はボールペンでOK?
祝儀袋の書き方で迷うのが「中袋の裏側に金額の欄」がある場合です。
左下に______円 と横書きで印刷されている場合、ボールペンで書いても大丈夫ですよ。スペース自体が小さいので筆ペンでは書きにくいです(;^_^A
横書きの場合の数字は「アラビア数字」だと簡単です。
数字を書く時は
- 漢数字(一、二、三)
- アラビア数字(1、2、3、)
などあります。お祝いなどの高額な現金のやり取りをする時には「漢数字の旧字体」を使う慣習があります。
例としては
- 例)一 ⇒ 壱
ですね。
これは改ざん防止のためです。一だと縦に棒を1つ引けば十になりますよね?そのため、お金のやり取りをする時のトラブルを避けるために、改ざんできない難しい漢字を使っているのですよー。
とはいえ、ここ近年、手形を発行する機械もアラビア数字になってきています。改ざんしにくいという点では、アラビア数字はすでに要件を足しています。無理に書きにくい旧字体の漢数字をかく必要もないかと。
ただ、実用性よりも「格」や「マナー」を重視する場合には、あえて旧字体の漢数字を使うという考え方もありますよ。ボールペンなら、旧字体も書きやすいですものね。
贈る相手や購入した祝儀袋の状態によって使い分けてくださいね。
【お祝いの金額の書き方の参考】
贈るお祝いの金額 | アラビア数字 | 旧漢字 |
---|---|---|
一万円 | 金 10,000円 | 金 壱萬圓 |
二万円 | 金 20,000円 | 金 弐萬圓 |
三万円 | 金 30,000円 | 金 参萬圓 |
五万円 | 金 50,000円 | 金 伍萬圓 |
七万円 | 金 70,000円 | 金 七萬円 |
十万円 | 金100,000円 | 金 拾萬圓 |
十五万円 | 金 150,000円 | 金 拾伍萬圓 |
※七万円は「七」の漢字を使います。
あと、おぼえておきたいのは「縦」「横」の関係です。縦書き・横書きで比較すると、便箋や封筒の宛名を書くときには「縦」の方が格が高いです。
縦書きの旧字体で金額をかくのがマナー的にもベターですし、お祝いのご祝儀として立派いに見えるということは覚えておきましょう!
祝儀袋の住所はボールペンでもOK?
祝儀袋の内袋の住所は、お祝いの金額と同じペンで書くと全体の統一感がでます。表がりっぱな筆ペンで、裏が細いボールペンだとちょっとアンバランスに見えるかも。
裏を毛筆で書くときに困るのが、
- 住所が長い
- マンションアパート名を含めると長い
というケースです。
祝儀袋には
- ・郵便番号
- ・住所
- ・氏名
を書くので人によってはものすごいスペースをとってしまいます。
そんな時には
・アパート名や部屋番号を省略
・サインペンで書く
などの工夫をしましょう。所は番地まで記入していれば郵便物は届きます。おもいきって、アパート名や号室を省略してしまい書きやすくするのもありです。
またマナー的に「不祝儀には住所を書くが、祝儀の場合には、内袋に住所は書かなくてもOK」という考え方があります。貰った側の手間を考えると、個人的にはお勧めしません。中袋だけとっておいて「誰にいくらお祝いのお金をいただいたのか」を把握することが多いからです。
今後、お祝いを贈った先と「年賀状」「お祝い返し」など、お付き合いがしっかりある関係なら住所や名前や金額をしっかり書いておくとのがいいですよ。
そうなると「アパートや号室を省略するのはまずいのでは?」となりますよね。省略しても、理論上は郵便は届くといっても心配です。
実用性重視で、アパート名やマンション名などしっかりと書き込むなら、多少バランスが崩れても「ボールペン」つかって記入しましょう。
今は、100円均一でも
- ・細い文字がかける筆ペン
- ・筆ペンのような筆跡のでるサインペン
が販売されています。文具によって書きやすさや、見た目も大きく違いますので、ダイソーなど品揃えの大きい100円ショップをチェックしてもいいかもです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。昔から続く慣習と、便利に使いたいニーズがをみたした商品が混在すると「どうやって記入するのがマナー的にOKなのか」が混乱しますよね。
手書きの場合は「丁寧さ」が重要なので、基本的な部分をしっかり押さえれば失礼にはならないですよー。
参考になれば幸いです。
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