3月の季節の行事といえばひな祭り。桃の節句は女の子のいるお宅では、雛人形を飾り付けされますね。
ただ、雛人形は取り扱いが難しく、しまい方や保管の方法が良くないと、お雛様が劣化してしまうことも。ですが、ネットの情報をチェックしてみても、「雛人形をしまうときに防虫剤をいれる派」と「防虫剤をいれない派」がわかれていて、どちらを信じていいか迷ってしまいます。
そこで今回は、雛人形をしまうときに防虫剤は本当に必要か、入れないとどうなるか、防虫剤の入れ方や使い方などを詳しく紹介したいと思います。
子供の幸せを願って購入した雛人形ですから、できるだけ綺麗な状態で長持ちするよう、大切に保管してあげてくださいね(^^)/
雛人形に防虫剤は必要?入れないとダメ?
雛人形をしまうときに大切なのは、しまう前の手入れとしまい方です。その後の雛人形の劣化に大きく影響してきますよ。
雛人形を劣化させるのは、
- 汚れ(ホコリ)
- 虫食い
などです。これはある程度しまう時に注意できることですよ。特に、雛人形の虫食いは防虫剤で防ぐことができます。入れないと虫に食われてしまうことも (´ε`;)
ただし、雛人形を購入したお店で「防虫剤を入れない方がいいと言われた」という方は、購入の時に教えてもらった取り扱い通りにしてくださいね。
防虫剤は、虫食いを防ぐ効果もありますが、お雛様の素材によっては諸刃の刃。逆に、お雛様と防虫剤の相性によっては、お顔にシミがでてきたり、衣装の金糸・銀糸が痛んでしまう可能性もあるんですよ。
雛人形に使える防虫剤の種類は?
「ショッピングセンターなどで購入したので、ちょっと問い合わせることもできないな」という場合には、防虫剤の種類やしまい方を慎重に行いましょう。
まず、雛人形の防虫剤の鉄則ですが「別の防虫剤の種類を混ぜてはいけない」です。
一般的に出回っている防虫剤の種類は
・樟脳(しょうのう)
・パラジクロロベンゼン
- ・ナフタレン(ナフタリン)
- ・ピレストロイド系(エムペントリン)
です。それぞれ、長所・短所があるんですが、基本は一緒にしてはNG!防虫剤の「成分表」をしっかりチェックしてくださいね。
また「昨年は樟脳で、今年はピレストロイド」といったのもNGです。雛人形の本体や、ケース箱に微量にのこってる防虫剤と新しい防虫剤が反応しあって、雛人形の痛みの原因になります。
細かくみていくとキリがないのですが、雛人形×防虫剤の相性がよくないと
- ・合成樹脂やプラスチックが溶ける・変形してしまう
- ・緊迫や金糸、銀糸が変色してしまう
- ・匂いがきつくてとれない
- ・銅や真鍮などが劣化する
といったことが起きます。
「わらべ」・「ムシューダ」はピレストロイド系
実際に、自分が雛人形をしまうとなると、「○○系」なんて覚えてられないですよね。そこでおすすめなのが、「雛人形用」の防虫剤のシリーズを使い続けるという手。
「わらべ」「ムシューダ」のラインナップは、雛人形専用の防虫剤を販売していますよ。親王飾りなどは、不織布カバーなど上からすっぽり覆うタイプのものがあり、適度に防虫剤がきいた状況を保ってくれます。
ピレストロイド系は、匂いが少ないです。デメリットとしては、銅や真鍮を変色、金糸・銀糸や金箔を変色がありますが、但し書きに「金糸・銀糸にも使えます」とありました。この中では、比較的、安心かと思われます。専用ですしね(^^)/
雛人形 防虫剤は衣類用で代用しちゃダメ?
「雛人形用の防虫剤をわざわざ買いたくない」という人もいると思います。調べたのですが、ダメとは言い切れませんが、リスクはあると考えた方がいいですよ。
まず、衣類用と人形用では「使用期間」が違います。また「臭い」も違いますしね。人形用は、雛人形の出し入れを考えて「1年かけてゆるりと防虫剤の効果を一定に保ちつづける」ことが前提で作られています。
あと、おそらく衣類用と比較すると「金糸・銀糸」などに影響する部分も配慮されているかと。
そこは、雛人形の衣装や道具(冠や小道具の留め具とかですよね)との兼ね合いになりますので、成分表とリスクをチェックしながら、最終的には自己責任で・・・となりますね。
雛人形の防虫剤の入れ方
シートタイプではなく、四角タイプの防虫剤はダイレクトにいれるのではなく、必ず防虫剤を「和紙」や「不織布」などに包んで入れてください。
お道具や人形に触れない位置に入れてくださいね。
いれる量は、防虫剤の説明書に従っていれましょう。余ったからといって、余分にいれると防虫剤の成分が過剰に働き劣化の原因になります。基本は1箱につき1つを目安にしてくださいね。
雛人形に乾燥剤はいれて保管した方がよい?
汚れ・虫食い以外で、雛人形の劣化で心配なのが「カビ」です。これは湿気をコントロールすることで防ぐことができますよ。
そこで登場するのが「乾燥剤」なんですが、防虫剤×乾燥剤の相性が悪いと、人形に影響を及ぼすので、こちらも注意してください。
何をつかった乾燥剤か、が重要です。シリカゲルならおおよそ影響が少ないです。シリカゲルは、私たちがよく目にする、ごくごく普通の乾燥剤ですよー。ただ、使い回しだと、手元にある乾燥剤が「シリカゲル」かどうかまではわからないですよね。
そうなると、ちょっと手元にある乾燥剤を入れるのは危険かもしれません。
ちなみにこちらは「わらべ」の人形用の「乾燥剤」です。成分は「パーライト・ケイ酸ソーダ」でした。こういう商品を使うのなら、同一のラインナップでそろえておくと安心だと思います。
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ただ、これらの乾燥剤×雛人形×防虫剤の組み合わせは、「絶対に変色しない」「劣化しない」とも言い切れません。雛人形の素材にもよりますからね。
ある程度は薬に頼らず
- ・よく晴れた日に虫干しをかねて手入れをしてからしまう
- ・雛人形をしまう押し入れなどの湿気対策にも気を配る
など、手間は必要になりますよ。
こちらは、押し入れの湿気対策の記事になります。簡単なので、是非どうぞ(^^)/
⇒『押し入れ湿気やカビの対策 新聞やすのこの効果的な使い方』
まとめ
いかがでしたでしょうか。
雛人形は決してお安くない品物ですし、大切な子供の記念の品物です。ある程度は手間をかけて、手入れをし、保管に気をくばりましょう。
お嫁にいってからも、毎年飾ることができるくらいの雛人形だと、とっても素敵だと思います。
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